水素が筋損傷をセーブ!?スポーツ界を揺るがす最新研究

2020年、柴山教授率いる研究チームが、スポーツ界に激震を与える成果を発表しました。その内容は、「水素吸入が運動後のパフォーマンス低下や酸化ストレスを軽減する可能性がある」というもので、世界中で注目を集めています。

目次

運動と酸化ストレスの関係

激しい運動は、体内で活性酸素を過剰に産生し、酸化ストレスを引き起こします。これにより、細胞や組織が損傷を受け、疲労感やパフォーマンスの低下、さらには慢性的な障害が発生することもあります。しかし、水素分子には選択的に活性酸素を除去する特別な抗酸化作用があることが知られています。この特性を活かし、運動後の回復における水素吸入の効果を検証することが今回の研究の目的でした。

試験内容と方法

研究チームは、健康な男性8名を対象に二重盲検クロスオーバー試験を実施。被験者は、30分間の75%VO2max強度のトレッドミル走と50回のスクワットジャンプを行い、酸化ストレスを誘発。その後、1時間の回復期間中に以下のいずれかを吸入しました:

  1. 水素ガス(水素濃度4.08%、酸素濃度21.57%、流量30mL/s)
  2. 通常の空気(酸素濃度21%、水素なし)

吸入後には採血と尿検査を行い、酸化ストレスマーカー(8-OHdG)、筋損傷マーカー(CK、LDH)を測定。また、垂直跳びの高さや膝伸展筋力、全力ペダリングパフォーマンスなどを評価しました。

注目すべき結果

研究の結果、次のような重要な発見がありました:

  • 酸化ストレスの抑制:水素吸入群では、尿中酸化ストレスマーカーである8-OHdGの上昇率が有意に低下(p<0.05)。
  • パフォーマンス維持:垂直跳びのパフォーマンス低下率が水素吸入群で有意に軽減(p<0.05)。
  • 筋損傷マーカーに差なし:筋損傷マーカー(CK、LDH)には群間差が見られませんでした。

さらに、8-OHdGの上昇率と垂直跳びのパフォーマンス低下率には負の相関関係が認められました(r=-0.78, p<0.01)。これは、酸化ストレスの軽減が直接的に運動パフォーマンスの維持に寄与している可能性を示唆しています。

水泳

水素吸入の可能性

この研究は、水素吸入が運動後の回復プロセスにおいて有効である可能性を示しました。特に、酸化ストレスを抑え、疲労や筋損傷を軽減することで、アスリートの持続的なパフォーマンス向上に貢献できると考えられます。

今後、水素吸入はアスリートだけでなく、一般のフィットネス愛好家やリハビリテーションの現場でも注目される可能性があります。体内の酸化ストレスをコントロールする新しい手段として、水素吸入がどのように普及し、活用されるのか、その未来が楽しみです。

用語解説

  • VO2max:最大酸素摂取量の指標。持久力を測る際に使用される。
  • 8-OHdG:酸化ストレスによるDNA損傷の指標。
  • CK(クレアチンキナーゼ):筋損傷の指標。
  • LDH(乳酸脱水素酵素):筋損傷の指標。

水素を活用した最先端のリカバリーテクノロジーが、スポーツ科学の新しい扉を開けようとしています。ぜひ、今後の動向にも注目してみてください!

参考文献

Medical Gas Research

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