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水素の研究

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【水素が注目される理由】

悪玉活性酸素のみを中和・除去

　水素分子は、免疫力の向上に役立つ善玉活性酸素には反応せず、老化や生活習慣病などの根源と言っても過言ではない悪玉活性酸素”ヒドロキシラジカル”だけを中和・除去する働きがあります。2007年医学雑誌『Nature Medicine』発表

優れた抗酸化力

　水素の分子力を１とした場合、
ビタミンCの176倍、ポリフェノールの221倍、コエンザイムの863倍の抗酸化力を持ちます。

拡散性

　水素は宇宙で最も小さい分子。薬やビタミンなどが入りきれない体の隅々まで通ることができます。身体中の悪玉活性酸素に向かって一直線で届きます。

副作用

　ほかの抗酸化物質とは違い水素は体内にたまりません。悪玉活性酸素が体内になくなれば、皮膚を通り抜けていきます。現時点では、副作用は無いとされてます。

Topic①　健康と水素

  1. 抗酸化作用:
    　水素は酸化ストレスによって誘導される細胞損傷を緩和する効果があるとされています。酸化ストレスは、活性酸素種（ROS）によって引き起こされ、細胞の機能不全や病気の原因となります。しかし、水素は過剰な酸化ストレスを軽減しながら、細胞内の酸化還元の恒常性に影響を及ぼさないと考えられています。この特性は、水素を理想的な抗酸化分子として捉える根拠となっています​​。
    出典：Journal of Japanese Biochemical Society 87(1): 82-90 (2015)

  2. 新型コロナウイルス感染症に対する効果:
    　水素吸入療法は、新型コロナウイルス感染症による肺炎の重症化予防に効果があるとされています。中国での研究によると、新型コロナウイルス感染により多く産生される好中球細胞外トラップ（NETs）が肺の傷害や血栓形成に関与しているとされ、水素吸入によりNETsの産生が抑制され、炎症が改善することが確認されています。この結果は、水素が新型コロナウイルス感染症だけでなく、炎症性疾患や自己免疫性疾患、血栓性疾患にも有効である可能性を示唆しています​​。
    出典：佐野 元昭先生（慶應義塾大学医学部循環器内科准教授）

  3. AGEs(終末酸化産物)への効果:
    　終末糖化産物（AGEs）は、長期間にわたり体内に蓄積することで、加齢や慢性疾患のリスクを高めるとされています。これらは、タンパク質や脂質が過剰な糖と反応して生成される物質で、特に糖尿病患者ではその生成が促進されることが知られています。AGEsは血管の硬化、炎症反応の促進、細胞の損傷などを引き起こすことで、心血管疾患、腎障害、網膜症などの病態に深く関与しています。
    　水素には強力な抗酸化作用があるとされ、体内の酸化ストレスを軽減することでAGEsの生成を抑制する可能性が示唆されています。水素は小さな分子であり体内に容易に分散し、細胞や組織に到達して活性酸素種を効率的に除去することができます。これにより、酸化ストレスによって促進されるAGEsの生成が抑えられると考えられています。

Topic②　スポーツと水素

  1. 水素吸入とスポーツパフォーマンス:
    • 水素吸入は、長時間にわたるスポーツ活動においてパフォーマンスを向上させる可能性があります。水素は炎症を抑え、悪玉活性酸素の削減、乳酸値の上昇の抑制などに効果があるとされています。これにより筋肉痛の緩和や疲労感の軽減が期待でき、次の日の運動疲れを残さない効果もあるとされています​​。
      出典：細田 昌伸（水素マガジン編集長）

  2. 運動時エネルギー代謝への影響:
    • 水素の摂取が運動時のエネルギー代謝や疲労軽減に及ぼす影響についての研究が進行中です。特に、骨格筋における運動誘発性の酸化ストレス除去としての役割や、細胞内ミトコンドリアにおけるエネルギー代謝への関与が注目されています。これらの研究は、水素が運動パフォーマンスの改善に寄与する可能性を示唆しています​​。
      出典：桜井（2022）

  3. 水素水のスポーツへの応用:
    • 筑波大学の研究チームは、サッカー選手を対象に水素水の摂取が筋肉疲労や運動パフォーマンスに及ぼす影響を調査しました。この研究では、水素水の摂取により筋肉疲労が軽減され、パフォーマンスが向上したことが示されています。また、水素水を一気に摂取することで、エネルギー代謝が活性化し、有酸素運動時の脂肪燃焼が効率化される可能性も指摘されています​。
      出典：Eco life

Topic③　睡眠と水素

  1. 水素吸引と睡眠の質:
    　水素吸引は、副交感神経の活性化により、脳をリラックスさせる効果があるとされています。副交感神経が優位になると、深い眠りであるノンレム睡眠に入りやすくなり、睡眠の質が向上する可能性があります。これは、睡眠中の脳の中枢機能の回復を促し、翌日の活動に備える効果を持つとされています​​。
    出典：KURASUU

  2. 高濃度水素水の摂取効果:
    　大阪市立大学の研究では、一般健常者を対象に高濃度水素水の摂取が睡眠の質、メンタルヘルス、自律神経機能、認知機能への影響を調査しました。4週間の摂取期間後、水素水を摂取したグループでは、睡眠の質が改善し、心電図と脈波の同時計測装置による自律神経機能の評価で交感神経活動の指標値が低下する結果が見られました。また、認知機能検査においては、意欲の向上も確認されました​​。
    出典：大阪市立大学(2015)

  3. 気分、不安、自律神経機能の改善に関する研究:
    　メロディアン株式会社の研究では、健常者を対象に高濃度水素水の摂取が睡眠、メンタルヘルス、自律神経機能に及ぼす効果を評価しました。4週間の連続摂取により、睡眠やメンタルヘルス（心の健康状態）、自律神経機能と認知的作業時の意欲が改善され、生活の質の向上が見られました​​。
    出典：メロディアン

Topic④　認知症と水素

  1. 水素ガスのアルツハイマー病治療への応用:
    　水素ガスは抗酸化作用や抗炎症作用を持ち、アルツハイマー病モデルの動物実験において効果が見られました。特に、水素ガスの持続的な吸入が、進行したアルツハイマー患者の症状の改善に効果があることが報告されています。ある研究では、アルツハイマー病患者が6か月間毎日2回、1時間3%のH2ガスを吸入した結果、認知機能テスト（ADAS-cog）において有意な改善が見られました。この効果は、治療を受けていない期間でも少なくとも6ヶ月間は持続したとされています。
    出典：スイスピ

  2. 水素吸引による認知機能向上:
    　水素吸引による記憶力や集中力などの認知機能向上が示唆されています。ある研究では、鹿児島県西之表市在住の高齢者17名（平均年齢75.9歳）が1ヵ月間、1回5分を1日5回の水素吸引を行い、Mini Mental State Examination（MMSE）による認知機能の検査が実施されました。この結果、認知機能の向上が確認され、特に軽度認知障害が疑われる高齢者においてMMSE得点の向上が認められました。
    出典：認知症ねっと